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2025年(第27期)市民講座のお知らせ

 1891(明治24)年五高に英語教師として来熊し、当時の青年に多大な影響を与えたラフカディオ・ハーン(小泉八雲)を通して、熊本とアイルランドは深い関係にあります。
当協会は関係各界の協力を得て1998(平成10)年以来「ハーンと熊本」、父の祖国である「アイルランドの社会と文化」などの市民講座をこれまで26期にわたり開催してきました。
 2025(令和7)年・第27期の市民講座は年間テーマを「アイルランドの心の故郷(ふるさと)』として、以下の通り開催します。皆様のご来場を心よりお待ちしております。

年間テーマ「アイルランドの心の故郷(ふるさと)」

 1845年から1849年にかけて起ったジャガイモの大飢餓と疫病によってアイルランドの人々は疲弊し、やがて祖国を離れ、多くは新天地を求めてアメリカに渡った。その移民船の船底に若きラフカディオ・ハーン(小泉八雲)の姿があった。彼が大西洋を越えて渡米したのは1869年であったが、当時アメリカは南北戦争が終わり、混沌のうちにも近代化を遂げて行こうとする矢先であった。

 それ以後ハーンはシンシナティで8年、ニューオーリンズで10年、西印度諸島(カリブ)のマルティニク島で2年の合計20年にわたってジャーナリストとして活躍した。その間生まれ故郷のギリシャと青い海、別れたままの瞼の母を想い、幼少年期に育ったアイルランドのトラモアやダブリンの美しい海辺の風景を片時も忘れることはなかった。

 アイルランドの人々のルーツは広大なヨーロッパ文化・文明の根源のひとつをなすケルト民族である。彼らは歴史的に戦よりも平和な文化・文明を好み、これを継承/伝承していく文化力に優れていた。ハーンはこの血を受け継ぎ、文筆活動においては詩的で美しい散文にのせて多くの記事や作品を残した。そこには民族の魂が込められた民話や説話、そして俚諺(諺)などへの深い関心があったのである。

 本年度(2025年)秋からはNHKによる連続テレビ小説のドラマ「ばけばけ」が始まる。これを背景にセツ夫人に焦点が当てられ、そこから見えるハーンの姿が松江や熊本を舞台に活き活きと描き出されてくることでしよう。

 この市民講座では熊本に3年間いたハーンの心に触れ、遠くアイルランドひいてはケルトの人々の心の故郷に思いを馳せてみたいと思います。皆様ぜひお越し下さい。

日時演題講師
5/24
(土)
アイルランドの心の故郷=ケルトの音楽=本間康夫氏
アイリッシュ・クリームとキョールトリ
6/28
(土)
アイランドの心の故郷=妖精たちの話=(仮題)高木朝子氏
熊本高専准教授
8/23
(土)
アメリカからアイルランドへ(仮題)八幡雅彦氏
別府大学短期大学部名誉教授
9/27
(土)
ハーンの妻セツと『ばけばけ』西川盛雄氏
熊本大学名誉教授
10/25
(土)
ハーンの見た日本の幽霊たち池田志郎氏
英米文学研究者
12/6
(土)
ハーン作品の朗読とセツ夫人の心意気(仮題)斎藤幸子氏他
石蕗(つわぶき)の花代表
2025年(第27期)市民講座

協力団体:熊本八雲会・小泉八雲熊本旧居保存会(順不同)

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第6回市民講座「ハーン没後120年に寄せて「思い出の記」」のお知らせ(終了)

市民講座「ハーン没後120年に寄せて「思い出の記」」は終了しました。ご聴講くださりありがとうございます。

「ハーン没後120年に寄せて「思い出の記」」と題し、石蕗(つわぶき)の花による市民講座を開講いたします。受講申し込みは不要ですので、お気軽にお越しください。

来年の朝ドラ(ばけばけ)のモデル小泉セツが語るハーンとの思い出の中に日常のハーンの姿を垣間見ることが出来ます。

プログラム

  1. かけひき(朗読)
    自らを馬鹿に生まれたという咎人(とがにん)は恨みを持ったまま打ち首になった。その仕返しに来るという証拠に、切り落とされた首は近くの岩に噛みついた。恨まれた本人主人は…。
  2. 阿弥陀寺の比丘尼(朗読)
    お豊は相思相愛で婿養子に迎えた最愛の夫を失った。やがて悲しみを乗り越えて、一人小さな尼寺に暮らした。彼女を慕って集まる子ども達は親しみを込めて、阿弥陀寺のびくにさん!と呼んだ。
  3. 西川盛雄先生のトークとハーモニカ
  4. 思い出の記(朗読劇)
    ヘルンは、活ぱつな婦人よりも優しい淑やかな女が好きでした。眼も上向きでなく下向きにしているのを好みました。写真も少し下を向いて写せと申しました。ヘルン自身もそうしました。
  • 日時:2024年12月7日(土)14時00分~15時30分
  • 会場:お菓子の香梅帯山店ドゥ・アート・スペース(熊本市中央区帯山7-6-84)
  • 交通アクセス1 桜町バスターミナル15番のりば→帯山四丁目(2024年11月27日現在)
    • 熊本都市バス 系統G1-4,G1-5,G1-6 保田窪四ツ角、日赤病院、長嶺小学校、免許センター方面
    • 12:45発 13:06着 310円
    • 13:10発 13:31着 310円
  • 交通アクセス2 熊本駅前06番のりば→帯山四丁目(2024年11月27日現在)
    • 熊本都市バス 系統G1-6 大学病院、大江渡鹿、日赤病院、 長嶺小学校方面
    • 13:02発 13:25着 370円
  • 講師:石蕗(つわぶき)の花 代表斉藤幸子氏
  • 演題:ハーン没後120年に寄せて「思い出の記」
  • 申込:不要ですので、お気軽にお越しください
  • 受講料:無料(飲み物とお菓子の提供はございません)
  • お問い合わせ:当協会事務局 096-366-5151
市民講座「ハーン没後120年に寄せて「思い出の記」
市民講座「ハーン没後120年に寄せて「思い出の記」

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八雲忌(小泉八雲作品朗読)のお知らせ

「耳なし芳一」「雪女」などの怪談で知られる小泉八雲(ラフカディオ・ハーン、1850-1904)の命日を偲び、9月26日(火)に「八雲忌」が開催されます。八雲忌では、小泉八雲の怪談作品を取り上げ、くまもと朗読研究会による朗読が行われます。この機会に小泉八雲の作品に触れてみませんか。

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「ハーンの心を語りと音楽で巡る旅」(小泉八雲没後120年記念事業)のお知らせ

「ハーンの心を語りと音楽で巡る旅」と題し、2024年10月12日(土)に小泉八雲没後120年記念事業を実施します。

今年はラフカディオ・ハーン(小泉八雲)の没後120年の節目の年です。ハーンはこの地で数々の名作を残し、東西の懸け橋として日本/熊本を世界に紹介してくれました。長男一雄が生まれたのもこの熊本でした。この度の企画では語りと音楽でハーンの心を辿ってみようと思います。皆様のご来場、心よりお待ちしております。

基本情報

第1部 お話

  • 原文朗読と語り 短編「停車場にて」「ハーンの手紙」より
    アラン・ローゼン
  • ハーン先生の英語の授業風景
    西川盛雄

第2部 ミニコンサート

  • アイルランド民謡
    • サリーガーデン
    • 庭の千草
    • ダニー・ボーイ
    • 春の日の花と輝く
  • アメリカの音楽
    • Someone to Watch Over Me
    • I Got Rhythm
    • Summertime
  • 日本の音楽
    • さくらさくら
    • 五木の子守唄
    • 追分
    • 平城山
  • 演奏者
    • クラリネット 春日香南
    • 尺八 四宮漣山
    • ピアノ 砂泊宇希
    • アイリッシュ・ハープ 矢毛石晴美
    • ソプラノ 吉田李佳

出演者プロフィール

  • アラン・ローゼン(朗読・お話)
    ペンシルベニア大学英文科卒業。ブリン・モー大学大学院文学研究科博士課程修了(Ph.D.)。イギリス文学(J.ミルトン)の研究者。同時にL.ハーンの研究者。熊本大学名誉教授。元熊本大学五高記念館客員教授。
  • 西川盛雄(お話)
    大阪大学大学院文学部英文科にて英語学、英文学を修め、現在熊本大学文学部附属漱石・ハーン教育研究センター室員として研究を継続、同時に熊本八雲会代表を務めている。著書に『ラフカディオ・ハーンの魅力』(新宿書房、2016)などがある。
  • 野田亜紅(司会)
    熊本市生まれのフリーアナウンサー。熊本八雲会会員。熊本市教育委員会「日本語大好き授業」特任講師。30年以上のキャリアを活かし「話し方教室」や「朗読教室」、「コミュニケーション講座」、「マナー講座」などを開催し、子どもから大人まで幅広く指導している。
  • 春日香南(クラリネット)
    京都市立芸術大学音楽学部卒業、同大学大学院修了。平成24・25年度の熊本県立劇場「演奏家派遣アウトリーチ事業」登録アーティストとなって以降、県内各地の小学校などへ出向いて生の音楽を届け続けている。熊本県立劇場協力アーティスト、Cheers Trioメンバー、熊本交響楽団団員、(株)ミューズアートコーポレーション所属。
  • 四宮漣山(尺八)
    小学生の頃、葦北郡田浦町の自宅で聞いた尺八の音色に心奪われ、就職した京都で尺八を始める。以来五十数年を尺八と共に人生を歩む。都山流大師範。熊本県文化懇話会会員、心音代表、悠遊主催。ドイツ国際平和村や厭離庵支援の演奏活動を合計20年間続ける。玉名に移り住み、毎年リサイタルを行うなど演奏活動を継続中。
  • 砂泊宇希(ピアノ)
    京都市立芸術大学音楽学部卒業。ピアノを伊藤幸絵、吉川由三子、神西敦子、岡田敦子の各氏に師事。現在、kyuonキッズカレッジ非常勤講師。コール湖東、コールはなぞの、熊本市民合唱団ユーゲント・コール、女声アンサンブル「DIVA」、女声アンサンブル「まめすけ」の伴奏を務める。
  • 矢毛石晴美(アイリッシュ・ハープ)
    12歳から日本ハープ音楽院でハープを始め、15歳でハープ・アンサンブルに入団。主に東京を中心に演奏活動を行う。4回の海外演奏旅行、2回の御前演奏(東宮御所)を行う。結婚を機に退団。熊本では教会、学校、保育園、美術館、「オハイエくまもととっておきの音楽祭」等で演奏。
  • 吉田李佳(ソプラノ)
    国立音楽大学声楽科卒業。熊本大学大学院文学研究科、同社会文化科学研究科修了。声楽発声研究所カリオペくまもと主宰。熊本大学、熊本県立大学、熊本学園大学、熊本市医師会看護専門学校非常勤講師(ドイツ語、哲学、倫理学)。熊本日独協会合唱団コール・クライゼル音楽監督。熊本県文化懇話会会員。
ハーンの心を語りと音楽で巡る旅 チラシ
ハーンの心を語りと音楽で巡る旅 チラシ
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1 お知らせ 1-3 事務局よりお知らせ

2024年(第26期)市民講座のお知らせ

 1891(明治24)年五高に英語教師として来熊し、当時の青年に多大な影響を与えたラフカディオ・ハーン(小泉八雲)を通して、熊本とアイルランドは深い関係にあります。
当協会は関係各界の協力を得て1998(平成10)年以来「ハーンと熊本」、父の祖国である「アイルランドの社会と文化」などの市民講座をこれまで24期にわたり開催してきました。
 2024(令和6)年・第26期の市民講座は年間テーマを「旅する心優しきアイルランドの人々』として、以下の通り開催します。皆様のご来場を心よりお待ちしております。

年間テーマ「旅する心優しきアイルランドの人々」

 ラフカディオ・ハーンの父方のルーツはケルト(アイルランド)の民人であった。この民族のルーツはヨーロッパの臍(へそ)とも言うべき現在のオーストリア、ザルツブルク近郊の山中にあった。そして彼らは此処から西に向かって壮大な旅(移動)に出ていくのである。
 ケルトの民は旅する民であった。ボへミアンとも言われ、貧しくも力強い「流浪の民」であった。途上で出会ったラテン(ローマ)の軍勢に百戦百敗してイベリア半島に逃れ、遂に海を越えて北上し、ブリトン島(現在のイギリス)の周縁部にたどり着いた。現在のスコットランド、ウェールズ、アイルランドである。

 旅する民は組織的な戦や国家形成・維持などは苦手であった。しかし芸術を生み出し、これを伝承していく文化力はすぐれていた。この心は詩や歌に託され、絵や踊りを演劇に結実して今日に伝えられている。
 ハーンはその血を受け継いでいたと思われる。美しい散文は誌的で、民族の魂が込められた民話や説話や諺などへの愛着は大きかった。私たちの知る『怪談』や『骨董』はこの心から生み出されたものであった。
 この市民講座では、熊本に約三年間いたハーンの心に繋がってアイルランドの心を皆様とともに楽しみたいと思います。皆様ぜひお越しください。

団体で受講される方は事前に当協会事務局までご連絡ください。

日時演題講師
5/25(土)
13:00~
アイリッシュ音楽の旅本間康夫氏
アイリッシュ・クリーム
キョールトリ
6/29(土)
14:00~
流浪の民=ケルト民族=西川盛雄氏
熊本大学名誉教授
7/6(土)
14:00~
アイルランド妖精の旅高木朝子氏
熊本高専准教授
8/3(土)
14:00~
アイルランド系アメリカ人小説・映画のうちに見る”Irish Spirit”八幡雅彦氏
別府大学短期大学部名誉教授
10/26(土)
14:00~
アイルランドの新しい作家サリー・ルーニーについて池田志郎氏
英米文学研究者
12/7(土)
14:00~
ハーン没後120年に寄せて「思い出の記」斎藤幸子氏他
石蕗(つわぶき)の花代表
2024年(第26期) 市民講座一覧表

協力団体:熊本八雲会・小泉八雲熊本旧居保存会(順不同)