1891(明治24)年五高に英語教師として来熊し、当時の青年に多大な影響を与えたラフカディオ・ハーン(小泉八雲)を通して、熊本とアイルランドは深い関係にあります。
当協会は関係各界の協力を得て1998(平成10)年以来「ハーンと熊本」、父の祖国である「アイルランドの社会と文化」などの市民講座をこれまで24期にわたり開催してきました。
2023(令和5)年・第25期の市民講座は年間テーマを「懐かしい国・アイルランドの心を辿る』として、以下の通り開催します。皆様のご来場を心よりお待ちしております。
年間テーマ「懐かしい国・アイルランドの心を辿る」
昨今、コロナ禍、ロシアのウクライナ侵攻など、どこか落ち着かない日々が続いています。改めて人々の安心・安寧も日々の大切さに思い至ります。
混沌とした時代はなつかしさを求めます。そのなつかしさを持続・継承しているのはその国、その土地の文化・風土でしょうか。そしてこの懐かしさこそ行き過ぎた近代化のひずみに対する解毒剤の役割を果たします。
アイルランドのルーツはケルト民族で、西洋の懐かしさの源泉の一つです。ケルト民族は、政治的には敗者であり続けましたが、人間の心の世界に繋がる文化/芸術の分野では豊かな世界を保持・継承してきました。現在の万霊節やハロウィンも元々はケルトのものでした。
イェイツの詩歌や民話・説話の採集、オスカー・ワイルド、そしてラフカディオ・ハーンもこの系統に繋がります。
日本人とケルト民族の心には共通するものが多々あります。現代という不安な時代への癒しと励ましとしてアイルランドの心に触れることは意義あることだと思います。この市民講座を通してどこか懐かしい西洋と日本の世界を一緒に辿ってみたいと思います。皆様のご参加を心よりお待ちいたしております。
市民講座では新型コロナ対策のため、受講者の皆様に検温や手指消毒、マスク常時着用、咳エチケットへのご協力をお願いする場合がある他、入場制限や講座の中止や延期、保健所等公的機関への情報提供などを実施することがございます。
また、団体で受講される方は事前に当協会事務局までご連絡ください。
日付 | 演題 | 講師 |
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5/27 (土) | 現代に息づくアイルランド伝統音楽の魅力 | アイリッシュ・クリームとキョールトリ |
6/24 (土) | 民話と妖精とケルトから見たアイルランド | 高木朝子氏 熊本高専准教授 |
7/22 (土) | アイルランドとハーン | 西川盛雄氏 熊本大学名誉教授 |
8/26 (土) | アイルランド系アメリカ人小説を読む | 八幡雅彦氏 別府大学短期大学部名誉教授 大分県アイルランド研究協会 |
10/21 (土) | 世界最古のモニュメント! 世界遺産ニューグレンジ遺産を解き明かす | 立山由生氏 ワシントン外語学院院長 |
12/9 (土) | ハーン作品朗読 | 斎藤幸子氏 石蕗の花代表 |
※1 | 開講時間はいずれも14:00~15:30の90分 |
※2 | お菓子の香梅帯山店ドゥ・アート・スペース 受講料無料(お菓子や飲み物の提供はございません) |
協力団体:熊本八雲会・小泉八雲熊本旧居保存会(順不同)