小泉八雲熊本旧居では、例年小泉八雲(ラフカディオ・ハーン、1850-1904)の命日である9月26日に「八雲忌」を開催していますが、熊本県で「まん延防止等重点措置」が発出され、小泉八雲熊本旧居も閉館中であるため、本年2021年は新型コロナウイルス感染拡大を防止する観点からも中止いたします。
お問い合わせは小泉八雲熊本旧居保存会(事務局:熊本市文化振興課096-328-2740)まで。
1891(明治24)年五高に英語教師として来熊し、当時の青年に多大な影響を与えたラフカディオ・ハーン(小泉八雲)を通して、熊本とアイルランドは深い関係にあります。
当協会は関係各界の協力を得て1998(平成10)年以来「ハーンと熊本」、父の祖国である「アイルランドの社会と文化」などの市民講座をこれまで22期にわたり開催してきました。
2021(令和3)年・第23期の市民講座は年間テーマを『アイルランドの宝物』として、以下の通り開催いたします。皆様のご来場を心よりお待ち申し上げております。
年間テーマ『アイルランドの宝物』
ギネスの黒ビール、モハーの断崖、リバーダンス、緑のセント・パトリック・パレード、小振りで上品なハープの音色、歌手エンヤの美しくも神秘的な歌声、今もパブで語り継がれるS.ヒーニーやW.B.イェイツの詩の朗読、どこまでも続くドラムリンという低い丘陵の地形、ケルトの聖地<まほろば>の丘ターラ。いずれもアイルランドの奇跡ともいうべき文化的あるいは地質学的な宝物です。
アイルランドは原語ではエールと呼ばれ、ヨーロッパでは最古のケルト民族が建国した国です。信仰は三つ葉のクローバーに三位一体を託して伝えるカトリック。ハイクロスは太陽の光の輪と十字架が組み合わされたアイルランド独特の十字架です。道端には妖精も住んでいると信じられています。
現下、世界はコロナ禍を抱えつつ、困難な時代の中にあります。アイルランドは歴史的に17世紀のクロムウェルによる大破壊、19世紀のじゃがいもの大飢饉、その後移民として新大陸へ大移住。そして長期に渡るイングランドとの確執などを乗り越えて今日に至っています。
この市民講座ではケルト(アイルランド)の人たちの心の姿に光を当てます。それはアイルランド人を父親としてもつラフカディオ・ハーン(小泉八雲)の心に少しでも近づくことになります。熊本に3年住み、名作を多く残してくれたハーンです。彼の熊本における顕彰の意味を込めてこの地にあって市民講座を開き、アイルランドとハーンのことを思い出すことは大切なことであるに違いありません。
市民講座はどなたでも受講できます。ご予約は不要ですのでお気軽にお越しください。
新型コロナ対策のため、受講者の皆様に検温や手指消毒、マスク常時着用、咳エチケットへのご協力をお願いする他、入場制限や講座の中止や延期、保健所等公的機関への情報提供などを実施することがございます。また、団体での受講は事前に当協会事務局までご連絡ください。
日付 | 演題 | 講師 | 会場等 |
---|---|---|---|
中止 5/29 (土) | 中止 ハーンが集めたカリブの諺 | 中止 西川盛雄氏 熊本大学名誉教授 | 中止 ※1 |
7/24 (土) | アイルランドにおける水の信仰 | 高木朝子氏 熊本高専准教授 | ※1 |
延期 8/28 (土) | 10/16(土)へ延期 スターウォーズとアイルランド | 10/16(土)へ延期 立山由生氏 ワシントン外語学院院長 | 延期 ※1 |
中止 9/18 (土) | 中止 ドルイドとハーンの宗教観 | 中止 坂本弘敏氏 小泉八雲熊本旧居館長 | 中止 ※1 |
10/16 (土) | スターウォーズとアイルランド | 立山由生氏 ワシントン外語学院院長 | ※1 |
中止 11/27 (土) | 中止 ハーン作品の朗読 | 中止 石蕗の花の会 | 中止 ※1 |
※ | 開講時間はいずれも14:00~15:30の90分 |
※1 | お菓子の香梅帯山店ドゥ・アート・スペース 受講料無料 |
小泉八雲熊本旧居では、例年小泉八雲(ラフカディオ・ハーン、1850-1904)の命日である9月26日に「八雲忌」を開催していますが、2020年は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から中止いたします。しかしながら、当日は19時に八雲を偲んで来館された皆様と一緒に黙とうをささげたいと思います。
当日は16時30分に閉館したのちに、18時30分から19時30分まで臨時開館します。ぜひお越しください。
また、当日の9月26日(土)18時30分から11月1日(日)まで、八雲の絶筆となった手紙の写真(実物の手紙は戦災で焼失)を特別公開します。心臓発作で亡くなる数時間前に書かれた手紙をぜひご覧ください。
お問い合わせは小泉八雲熊本旧居保存会(事務局:熊本市文化振興課096-328-2039)まで。
1891(明治24)年五高に英語教師として来熊し、当時の青年に多大の影響を与えたラフカディオ・ハーン(小泉八雲)を通して熊本とアイルランドは深い関係にあります。
当協会は関係各界の協力を得て1998(平成10)年以来「ハーンと熊本」、父の祖国である「アイルランドの社会と文化」などの市民講座をこれまで21期(115回)にわたり開催してきました。
2020(令和2)年・第22期の市民講座は年間テーマを『アイルランドの記憶の玉手箱』として、以下の通り開催いたします。 この市民講座はケルトの心と日本人の心との快い共鳴の場です。 どうぞ来て楽しんでいただければ幸いです。 沢山のご参加をお待ちしています。
年間テーマ『アイルランドの記憶の玉手箱』
アイルランドの記憶の玉手箱を開いてみましょう。まずは地形の記憶の風景が見えます。高い山はあリません。急流を思わせる大河もありません。湖はありますが規模は小さいです。ドラムリンという低い丘陵の地形がうねるように続いています。元々イングランドとは陸続きであったのが氷河が溶けて現在の地形になりました。この記憶の玉手箱には哀しみの十字架が見えます。アイルランドの人を含むケルト人は元々ヨーロッパから入った遊牧民でした。彼らは政治的にまとまった「国家」を形成することはなかった。それゆえローマ帝国やゲルマン民族との戦いに敗れ、彼らの支配下に入った。12世紀のヘンリー二世の侵攻、17世紀のクロムウェルの大破壊、19世紀のジャガイモの大飢饉などがありました。
しかしこの玉手箱にはアイルランドの人々の「芸術・文化」の金字塔が多く見られます。8世紀のケルズの書は世界一美しい書物。近代のS.ベケット、S.B.イェイツ、S.ヒーニーなどノーベル賞作家・詩人が多くいます。リバーダンスや現代音楽のエンヤもここに付記しておきましょう。
この市民講座ではケルト(アイルランド)の人たちの記憶の玉手箱に光を当てます。それは同時にアイルランド人を父親としてもつラフカディオ・ハーン(小泉八雲)の心に少しでも近づくことになります。熊本に三年住み、名作を多く遺してくれたハーンです。彼の熊本における顕彰の意味を込めてアイルランドのことを想い出すことは大切なことであるに違いありません。
なお、どなたでも受講でき、受講料は無料ですが、会場により参加費(飲み物とお菓子代)や入館料が必要です。詳細は当協会事務局までお問い合わせください。
日程 | 演題 | 講師 | 会場等 |
---|---|---|---|
[中止] 5/30 (土) | [中止] アイルランドと イングランド | [中止] 西川盛雄氏 熊本大学名誉教授 | [中止] ※1 |
[中止] 6/27 (土) | [中止] アイルランド音楽の魅力 | [中止] 本間康夫氏 崇城大学名誉教授 他 | [中止] ※1 |
[中止] 8/22 (土) | [中止] アイルランドにおける 水の信仰 | [中止] 高木朝子氏 熊本高専准教授 | [中止] ※1 |
[中止] 9/19 (土) | [中止] 八雲のヒストリア =音楽と朗読= | [中止] 鮎川久雄氏 熊本八雲会副会長 他 | [中止] ※1 |
[中止] 10/17 (土) | [中止] ドルイドとハーンの 宗教観 | [中止] 坂本弘敏氏 小泉八雲熊本旧居館長 | [中止] ※2 |
[中止] 12/5 (土) | [中止] ハーン作品の朗読 | [中止] 斉藤幸子氏 他 石蕗の花の会 | [中止] ※1 |
12/5 (土) | ラフカディオ・ハーンと 感染症 | 西川盛雄氏 熊本大学名誉教授 | ※1 |
※ | 開講時間はいずれも14:00~15:30の90分 |
※1 | お菓子の香梅帯山店ドゥ・アート・スペース 受講料無料、飲み物とお菓子代200円 |
※2 | 小泉八雲熊本旧居 受講料無料、当面の間入館料は無料 |
熊本八雲会と熊本アイルランド協会の主催で、ハーン渡米150年記念「アメリカへやって来たラフカディオ・ハーン」と題し、ハーン顕彰事業が開催されます。講演とライブ演奏で辿るハーン心の旅をお楽しみください。
ラフカディオ・ハーンがヨーロッパからアメリカに渡ったのは1869年の初夏のころでした。今年はそれから150年目の節目の年にあたります。本年のハーン顕彰事業は、第1部ではハーンとアメリカ、そして日本(熊本)との繋がりについて、熊本在住のハーン研究者アラン・ローゼン氏にアメリカ人の立場で語っていただきます。そして第2部ではローゼン氏の友人、ジェフ・ケアンズ氏と彼のミュージシャングループ・ジェカプロ(JECAPRO)による洋楽器と和楽器を取り入れた新鮮な演奏で、ハーンが辿ったであろう西洋から東洋への心の旅をご体感ください。
チケットは熊本アイルランド協会(事務局:お菓子の香梅本社)にもございます。お電話(096-366-5151)でお問い合わせください。
【講師:アラン・ローゼン氏のプロフィール】
米国ニュージャージー州出身。1967年ペンシルベニア大学英文科卒業。ブリン・マー大学(PhD)修了。イギリス文学(ミルトン)の研究を行う。熊本にあってラフカディオ・ハーン(小泉八雲)の研究を行い、陶芸にも明るい。現在 (熊本大学五高記念館客員教授。熊本八雲会会員。
【演奏:ジェカプロ(JECAPRO)のプロフィール】
【ジェフ・峯曙・ケアンズ(尺八)】
トロント(カナダ)生まれ、日本の伝統的な琴古流、2005年に尺八師範を取得。幅広く芸術的な日本の古典音楽に加えて現代音楽のジャンルを演奏している。大震災支援のチャリティ活動にも心を用い、質が高く多様な都市文化を生み出すコミュニティプロジェクト(Street Art-plex)にも参加している。
【柏原 英彦(フラメンコ・ギター)】
ジェフの音楽グループ・ジェカプロ(JECAPRO)の主力メンバー。フラメンコ・ギターの奏者として活躍中。
【志娥 慶香(ピアノ)】
バークリー音楽大学映画音楽作曲科を首席卒業。映画音楽作曲の他、新聞の新作映画評など執筆活動も手掛ける。2016年より毎年フィンランドにてソロ公演。第41回信友社賞受賞。
【古荘 昇龍(ウッドベース)】
ピアノ調律師&ジャズベーシスト。調律・演奏ともに優れ、全国に出かけている。音楽への愛情とジャズ的教養の深さに裏付けられた演奏には定評がある。
【西田 義伸(ドラム)】
豊かな音楽センスの持ち主で、現代音楽のバンド(トリオ・セガール)のドラム担当演奏家として活躍中のミュージシャン。