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第3回市民講座「アイルランドと日本の異界」のお知らせ(終了)

市民講座「アイルランドと日本の異界」は終了しました。ご聴講くださり誠にありがとうございます。

「アイルランドと日本の異界」と題し、高木朝子氏による市民講座を開講いたします。受講申し込みは不要ですので、お気軽にお越しください。8月26日(金)時点で、新型コロナウイルス感染症対策に係る熊本県リスクレベルは「レベル2(警戒強化)」となっており、感染防止対策を徹底した上で開講する予定です。

なお、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドラインに沿った対策を講じております。ご来場前に以下の項目をご確認、ご承諾くださいますようお願い申し上げます。

  • 発熱や味覚、嗅覚障害の症状があるなど、体調がすぐれない方の受講をお断りします
  • 受講希望者はマスクを持参の上、飲食時を除き常時着用してください
  • 主催者は受講希望者の入場時に体温を測定し、手指をアルコールで消毒します
  • 受講希望者は入場時に受講者カードへ名前と連絡先を記入してください。万一、参加者に新型コロナウイルス感染症の感染発生が疑われる場合は、名前と連絡先が保健所等の公的機関へ提供されることがあります

受講希望者が多数の場合や上記対策に協力できかねる場合は、受講者の入場をお断りする場合がございます。また、新型コロナウイルス感染症対策に係る熊本県リスクレベルを鑑み、開講日がレベル3(対策強化)以上、またはそのおそれがある場合は開講を見送る場合がございます。開講の可否につきましては当ページを再確認されるか、当協会事務局(096-366-5151)までお問い合わせください。

  • 日時:2022年8月27日(土)14時00分~15時30分
  • 会場:お菓子の香梅帯山店ドゥ・アート・スペース(熊本市中央区帯山7-6-84) 最寄りのバス停:帯山四丁目
  • 交通アクセス1 桜町バスターミナル→帯山四丁目(2022年7月27日現在)
    • 熊本都市バス 系統G1-4,G1-5,G1-6 日赤病院、長嶺団地、 長嶺小学校、免許センター方面
      • 12:45発 13:07着
      • 13:10発 13:32着
  • 交通アクセス2 熊本駅前→帯山四丁目(2022年7月27日現在)
    • 熊本都市バス 系統G1-4,G1-5,G1-6 日赤病院、長嶺団地、 長嶺小学校、免許センター方面
      • 13:02発 13:25着
  • 講師:高木朝子氏(熊本高専熊本キャンパス准教授)
  • 演題:アイルランドと日本の異界
  • 申込:不要ですので、お気軽にお越しください
  • 受講料:無料(飲み物とお菓子の提供はございません)
  • お問い合わせ:当協会事務局 096-366-5151
  • チラシ

今季の市民講座年間テーマである「アイルランドの魅力、日本の魅力」に添って、アイルランド民話の視点から「異界」を中心にお話ができればと思っています。

アイルランド民話にたくさん登場する異界について、お話やその実際に舞台になっている土地の風景などを紹介し、日本の昔話の異界と少し比較してみたいと思います。アイルランド民話には日本の昔話と共通する物語のものがいくつかあり、それも人が異界に行って戻ってくる話や、異界の者が人の世にやってきて人と結婚するもやがて異界に帰っていく話など馴染みのある物語が多いことに驚きます。こうした異界の話で、夏の終わりに少し涼を感じていただければ幸いです。

【高木朝子氏のプロフィール】
高木朝子(たかきともこ):熊本高等専門学校リベラルアーツ系人文グループ准教授。平成22年熊本大学大学院社会文化科学研究科修了。博士(文学)の学位取得。専門はアイルランド民話。共著書:『はじまりが見える世界の神話』(創元社、2018年)「ケルト神話」の章を執筆。

市民講座「アイルランドと日本の異界」
市民講座「アイルランドと日本の異界」
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第2回市民講座「アイルランドにおける水の信仰」のお知らせ(終了)

市民講座「アイルランドにおける水の信仰」は終了しました。ご聴講くださり誠にありがとうございます。

「アイルランドにおける水の信仰」と題し、高木朝子氏による市民講座を開講いたします。受講申し込みは不要ですので、お気軽にお越しください。7月23日(金)10:30時点で、新型コロナウイルス感染症対策に係る熊本県リスクレベルは「レベル3警報」となっており、感染防止対策を徹底した上で開講する予定です。

なお、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドラインに沿った対策を講じております。ご来場前に以下の項目をご確認、ご承諾くださいますようお願い申し上げます。

  • 発熱や味覚、嗅覚障害の症状があるなど、体調がすぐれない方の受講をお断りします
  • 受講希望者はマスクを持参の上、飲食時を除き常時着用してください
  • 主催者は受講希望者の入場時に体温を測定し、手指をアルコールで消毒します
  • 受講希望者は入場時に受講者カードへ名前と連絡先を記入してください。万一、参加者に新型コロナウイルス感染症の感染発生が疑われる場合は、名前と連絡先が保健所等の公的機関へ提供されることがあります

受講希望者が多数の場合や上記対策に協力できかねる場合は、受講者の入場をお断りする場合がございます。また、新型コロナウイルス感染症対策に係る熊本県リスクレベルを鑑み、開講日がレベル4特別警報またはレベル5厳戒警報、またはそのおそれがある場合は開講を見送る場合がございます。開講の可否につきましては当ページを再確認されるか、当協会事務局(096-366-5151)までお問い合わせください。

  • 日時:2021年7月24日(土)14時00分~15時30分
  • 会場:お菓子の香梅帯山店ドゥ・アート・スペース(熊本市中央区帯山7-6-84) 最寄りのバス停:帯山四丁目
  • 交通アクセス1 桜町バスターミナル→帯山四丁目(2021年6月29日現在)
    • 熊本都市バス 系統G1-4,G1-5,G1-6 日赤病院、長嶺団地、 長嶺小学校、免許センター方面
    • 12:45発 13:07着
    • 13:10発 13:32着
  • 交通アクセス2 熊本駅前→帯山四丁目(2021年6月29日現在)
    • 熊本都市バス 系統G1-4,G1-5,G1-6 日赤病院、長嶺団地、 長嶺小学校、免許センター方面
    • 13:02発 13:25着
  • 講師:高木朝子氏(熊本高専熊本キャンパス准教授)
  • 演題:アイルランドにおける水の信仰
  • 申込:不要ですので、お気軽にお越しください
  • 受講料:無料(飲み物とお菓子の提供はございません)
  • お問い合わせ:当協会事務局 096-366-5151
  • チラシ

アイルランドの人々はかつて水に対する特別な畏敬の念のようなものを抱いており、それは民話の中にも見ることができる。この地はあまり肥沃でないので、海の近くに暮らす人々は海洋資源を頼って生活し、内陸に暮らす人たちは生活を潤す水源となる川や湖、泉などに頼って生きてきたからだ。今回はそうしたアイルランドの人々が民話に残してきた水に対する様々な思いについて、また水と妖精の関係性について、「水の信仰」としてご紹介していきたい。

【高木朝子氏のプロフィール】
高木朝子(たかきともこ):熊本高等専門学校共通教育課(英語担当)。平成22年熊本大学大学院社会文化科学研究科修了。博士(文学)の学位取得。専門はアイルランド民話。共著書:『はじまりが見える世界の神話』(創元社、2018年)「ケルト神話」の章を執筆。

市民講座「アイルランドにおける水の信仰」
市民講座「アイルランドにおける水の信仰」
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市民講座「アイルランドの民話と修道院文化」のお知らせ(終了)

市民講座「アイルランドの民話と修道院文化」は終了しました。ご聴講くださり誠にありがとうございます。

「アイルランドの民話と修道院文化」と題し、高木朝子氏による市民講座を開講いたします。受講申し込みは不要ですので、お気軽にお越しください。

  • 日時:2019年9月28日(土)14時00分~15時30分
  • 会場:お菓子の香梅帯山店ドゥ・アート・スペース(熊本市中央区帯山7-6-84)
  • 交通アクセス(桜町バスターミナル のりば15→帯山四丁目 公共バス)(2019年9月13日現在)
  • 講師:高木朝子氏(熊本高専熊本キャンパス准教授)
  • 演題:アイルランドの民話と修道院文化
  • 申込:不要ですので、お気軽にお越しください
  • 受講料:受講料は無料ですが、飲み物とお菓子代200円が必要です
  • お問い合わせ:当協会事務局 096-366-5151
  • チラシ

アイルランドには古くから語りの文化が受け継がれてきましたが、もともと文字を持たず、口伝えすることに重きを置いていたので、お話の記録というものがありませんでした。やがてキリスト教とともに文字が伝わり、とうとうお話を記録し始めたのは、キリスト教の修道士たちでした。アイルランドではこの頃、修道院文化が栄えており、アイルランドの民話の始まりと修道院文化には深い関わりがあるのです。本講座では、この修道院文化とアイルランドの古いお話について一緒に見ていきたいと思います。

【高木朝子氏のプロフィール】
高木朝子(たかきともこ):熊本高等専門学校共通教育課(英語担当)。平成22年熊本大学大学院社会文化科学研究科修了。博士(文学)の学位取得。専門はアイルランド民話。共著書:『はじまりが見える世界の神話』(創元社、2018年)「ケルト神話」の章を執筆。

市民講座「アイルランドの民話と修道院文化」
市民講座「アイルランドの民話と修道院文化」

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市民講座「哲学者ベルクソンとスピリチュアルなものについて」

市民講座「哲学者ベルクソンとスピリチュアルなものについて」を開講しました。

以下は講座内容になります。

こちらの協会には縁の深いラフカディオ・ハーンは、19世紀末から20世紀初頭にかけて、「心霊現象」に惹かれていました。私の研究するフランスの哲学者アンリ・ベルクソンも、同じ時期にこの現象に対して、一定の関心を示しています。この発表では、ハーンとベルクソンという二人の西欧人が、どのような思惑で、このいわゆる怪しげな現象に惹かれていたかを追ってみました。
ハーンが心霊現象に惹かれたのは、特殊で地域的な文化や慣習に内側から共感するための手掛かりとしてであるようです。ところが、同じハーンが、明治後半の日本で近代的ナショナリズムを推進する言論に参加しました。この二つの立場は大きく異なるように見えます。しかしハーンの態度には、①特殊なものを西欧人が考える「一般性」「普遍性」から守る、②特殊なもののうちに、特殊なままで追求される、より広い意味での「普遍性」がある、という二つの原則が見て取れます。こういう原則を早くから打ち出した西欧人は、18世紀後半のドイツの歴史哲学者ヨーハン・ゴットフリート・ヘルダーでした。そしてヘルダーのこのような考え方は、17世紀末のドイツの哲学者ライプニッツの哲学に由来すると思われます。ライプニッツは、特殊なものであるそれぞれの個人が、それなりの仕方で普遍的な目的を追求するならば、理想の共同体が作られてゆくという、歴史の目的の理論を提示していました。
ハーンにはヘルダーやライプニッツのような、目的を想定する歴史の哲学の影がうかがえるとともに、もっとあからさまな形では、同時代のイギリスの哲学者ハーバート・スペンサーの強い影響が見られます。スペンサーは社会の発展を、生存競争による適者生存という枠組みで説明しようとしました。ハーンは、上の①と②とならび、③競争社会を生き抜くためには軍事的に強くなければならない、というスペンサーの考え方に同意しながら、明治のナショナリズムを推進したのでした。
ところで、スペンサーの生存競争・適者生存論は、自由に振る舞う個の間での競争を設定し、状況と個の生物学的変異の間に、確率論的な相関を確認します。スペンサーは予め社会の目的など想定しません。ところが実はライプニッツのいう普遍的な目的とは、複数の可能な世界の間の確率分布のことなのです。この確率分布にしたがって、もっとも実現しやすい世界が現実の世界となるというのです。いわば、この確率分布が、ゆるい形での宇宙の設計図です。ですから、スペンサーとライプニッツの、社会の発展についての説明は、そんなに異なるものではないのです。そしてライプニッツのような目的の理論は、日本の伝統的な政治・宗教思想(仏教、朱子学、国学)と相性がいいように思われます。
スペンサーのような適者生存論と、ライプニッツのような普遍的な目的の理論が、こっそりもたれあう関係にあると指摘した哲学者の一人がベルクソンでした。ベルクソンとしては、ライプニッツのような確率論的目的論は、不安な現実を少しでも確かなものにしようという私たちの願望を投影したものにすぎないと考えます。またベルクソンは、生存競争の事実を肯定しますが、スペンサーのような適者生存論については、努力に類する何かを生命進化や社会の根源に想定しなければ、進化も社会の発展は説明できないとして退けます。ベルクソンはそうやって、創造者としての神の努力と愛を信じる立場をとります。ハーンは、歴史的なキリスト教の悪逆非道を根拠に、宗教も生存競争のための武器にすぎないと言いますが、ベルクソンはそのようには考えません。
ベルクソンは、心霊現象についての事例の収集と分析を正面から行った、イギリス心霊研究協会に関与しています。この協会の発足は、まさにスペンサー流の適者生存論が、制限なしの自由競争による社会の道義なき階層化を招くのではないかと危惧した人々によるものです。ベルクソンはこの協会での講演で、確率分布からみれば心霊現象は不可能な現象になってしまうと指摘しながら、こうした現象は事実確認と、数理科学よりは歴史学や法学の手法によって扱われるべきだと主張します。ベルクソンは、生命進化や社会の発展についても、同様に事実の確認によって探究するほかないと主張したのでした。つまりベルクソンの場合、心霊現象は、創造者の努力と愛を確認する事実の、一翼を担うものという資格で注目されています。ただし、創造者はどんな確率分布も設計図としては用意しないとベルクソンは考えます。
ふりかえると、ハーンは文化・慣習の特殊性を示すものとして、心霊現象の注目しました。ベルクソンの考え方は、ハーンのような特殊の尊重感情が、確率論的な目的を経て、適者生存論と合体しないようにする効果を持つと言えます。

市民講座の様子
市民講座の様子